赤岳(2,899m)・硫黄岳(2,760m)


赤岳(2,899m)・硫黄岳(2,760m)
2019年度冬合宿B
2020年1月11日(土)~13日(月)
天気:晴れ→曇り、山頂は強風・吹雪
CLひぐひぐ(記)、SL:gigi、ゆかりん、藪山、ともたん、アンちん

【1日目】2020年1月11日(土)
6:30 名古屋発~10:00 美濃戸口P 10:30~11:00 美濃戸山荘P
(美濃戸山荘Pまでは自動車で移動)
12:00 美濃戸山荘P発~15:42 行者小屋着、幕営(泊)

【2日目】2020年1月12日(日)
5:30 起床、 7:25 行者小屋発~8:10 赤岳鉱泉~10:40 硫黄岳~11:48赤岳鉱泉~14:10行者小屋
桜平P出発—7:30 夏沢鉱泉— 8:50 オーレン小屋着、幕営— 9:50 オーレン小屋発— 10:45箕冠山—12:00 東天狗岳—13:05 箕冠山—14:00 オーレン小屋着

【3日目】2020年1月13日(月)
5:00 起床、 6:55 行者小屋発~8:50 地蔵の頭~9:55 赤岳~11:2510行者小屋戻、テント撤収、12:50 行者小屋発~15:00 美濃戸山荘着~16:00 美濃戸口P着

【1日目】
自動車はデリカとレガシーの2台。小牧と上社から出発、途中、駒ケ岳SAで合流し、美濃戸口へ。美濃戸口Pはすでに満車状態で駐車するのに苦労する。美濃戸口〜美濃戸山荘間の林道は、4駆・スタッドレス・金属チェーンの3種の神器で臨むも、轍が高く下を擦りそうだったのでレガシーは諦め、デリカでザックだけ運んで、乗れない3名は林道を歩く。車高の低い普通車は避けた方が無難かもしれない。林道の状態は、完全凍結のアイスバーン。チェーンアイゼンがあったほうが便利。

美濃戸山荘Pで共同装備を配分し、12時に出発。美濃戸山荘Pから行者小屋まで、3時間40分かかった(休憩込み)。本格的な冬山山行の経験の少ないメンバーは軽量化ができておらずザックが23kg~25Kgあり、流石に重くペースが上がらない。重い新人は無言で黙々と歩く。ザックが軽いベテランはスイスイ。初日のみ天気は快晴。 新人はばて気味に行者小屋のサイト場に到着。サイト場にはすでに20数個のテントの花が。エスパース6人テンを張れるに十分な場所はすでになかったので、疲れた体に鞭打って30分かけて雪上の整地を実施。ここでも岩が出てきたり、低く窪んでいたりしてなかなかきれいな整地ができない。出来上がるころには全員汗ぐっしょり。行者小屋のトイレは有料100円で、テン場用には二つのみ開放。トイペも整備されてきれいだが、朝晩のラッシュアワーは渋滞。それでもあるだけまし。水場はサイト場の山側50m地点に豪快に湧いており心配無用。

【2日目】
5時半起床。行者小屋のトイレ渋滞で出発まで若干ロスタイム発生。7:25に出発、30分ほどで赤岳鉱泉につく。アイスキャンディが豪快な姿を現す。赤岳鉱泉から赤岩の頭までは樹林帯を歩く。風もなく難所もなく、快適に登る。途中、2500m付近からメンバーの一人のピッチが上がらなくなる。赤岩の頭から硫黄岳は稜線に入り、強風でガスも出てきたことから、本人の希望もあり、Pを分割し、付き添いの1名を加えた2名にはテン場まで戻ってもらうこととなった。

硫黄岳までは残り4人でアタック。硫黄岳までは風速20m程度の暴風で、天候も悪化し、ガスのために視界も10m以下。眺望もゼロだったので、記念写真=証拠写真を撮影後、休憩もせずに一気に下山開始。途中、赤岳鉱泉の偵察を名目に昼食を取ることにした。先に降りた2名に会えるかと思ったが、ここでは昼食をとらなかったようですでに居なかった。この山荘の名物はカレーで、なんと5種類もある。どれも美味な上に800円と良心的。小生はココナッツ風味のマレーシアカレーをいただいた。他のメンバーはインドカレーとジャワカレーとタヒチだったかな? 時間的に余裕があったので1時間以上まったりしてしまった。長い休憩の後、14時過ぎに行者小屋のサイトに戻った。行者小屋の休憩場所には先に降りた二人がくつろいでいたのでそのまま合流。信州ワインフルボトルで2500円とこれまた赤岳鉱泉に負けず良心的だったので、ついつい購入。ストーブのそばのテーブルで昼間っから静かに酒盛り開始。といっても、このPで酒飲みはCLくらいだが。8割がたは一人で飲み干す。二日連続で反省。16時くらいから夕食の準備に入り、静かな酒盛りを経て、20時過ぎには就寝。

【3日目】
体調不良の1名は本人の申し出でテントキーパーとなり、残り5人で赤岳へ。急登な地蔵尾根を粉雪舞う中、ゆっくり進む。雪質はザクザクしており、さほど滑りやすくない。雪歩きの経験が少ない者は慎重に一歩一歩キックステップを切りながら進む。地蔵尾根は結構な急登で、階段や鎖場があり、岩岩していて、スリルがあるが、山の稜線にでるまでは風はなく歩きやすい。雪の加減は、新雪とアイスバーンが程よくミックスしておりアイゼンも効いて登りやすい。2時間2ピッチで地蔵の頭に到着。
稜線に出た後は強風吹き荒れ、視界も10m弱。ゴーグルも曇ってしまい、足元が見えず危険なので、ゴーグルはずして防寒はバラクラマ頼りで歩く。眼を細くして進むが、強風で粉雪が目に入りちょっと痛い。気温はマイナス14度。冬合宿Aの晴天とは異なり、難易度の高い冬山満喫の山行になってしまった。地蔵の頭から先は、危険なので、トップは大先輩のベテランにお任せした。赤岳のピークは寒くて長居できない。2名のスマホが30秒ほどでバッテリーゼロとなり使用できなくなった。厳冬期の環境では、スマホは肌身離さず持つか、貼り付けホッカイロを張らないと使えない。眺望もゼロなので、深い霧の中、証拠写真を撮影したらすぐに文三郎尾根をどんどん下ることにした。文三郎尾根では、高度感のあるスパッと切れた岩場や鎖場を1時間も進むと樹林帯に出る。厳冬期の悪環境下では、地蔵尾根を下るよりは、文三郎尾根を下った方が初級としてはよいかもしれない。決して難しくはないが、結構緊張を強いられる場所もある。最初の30分程度の核心部を過ぎると、あとはだらだら樹林帯を降るのみ。

1時間半でそそくさと下り、沈殿中のメンバーに合流し、テントを撤収、一路、美濃戸山荘へ下る。美濃戸山荘への約2時間の下りは、密かに辛い。何気に疲れているので足が重い。やっとのことで美濃戸山荘につき、来る時と同様、デリカにザックを積んでもらい、3名が林道歩き。美濃戸口Pに全員が到着したのは16時。その後、駐車場前のおしゃれなオーベルジュで夕食を取ることに。ちょっと高いがおいしいジューシーなハンバーグステーキを堪能した。

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